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棚瀬一代著「離婚で壊れるこどもたち~心理臨床家からの警告」光文社新書

 投稿者:カムイメール  投稿日:2010年 3月 1日(月)21時21分53秒
編集済
  棚瀬一代著「離婚で壊れるこどもたち~心理臨床家からの警告」光文社新書を読了しました。

私は離婚問題について、当事者として関わっていく中で、幼い子どもたちとの面会を全く絶たれてしまいました。(アメリカでは、離婚訴訟中であっても、親子の面会交渉権は常識の範疇に入る)まあ、離婚問題から親子の面会断絶に及ぶのは、後で述べるように日本の離婚制度の構造的な欠陥が露呈している部分も顕在するわけですから、如何せん現状では単独親権制を採用している日本の臨界点だと捉えることができますし、それ故に、このような苛酷な現実を直視することも求められるのでしょうけど。
ともかく、こうした過程の中、相手側弁護士の強硬な介入ないし調停や裁判の場においては、過去の判例の壁が厚く立ち塞がり、「子どもの最善の利益」を尊重しないような様々な対応を目の当たりにしました。そうした体験を得ることで、私は、この理不尽な離婚裁判における制度上の問題点を、おぼろげながらも意識できるまでに至りました。
あるひとつの実例としてですが、まずは、私が実体験した以下の討論『親子の面会を阻む弁護士との討論』を参照してくださいませ。


★「親子の面会を阻む弁護士との討論1
★「親子の面会を阻む弁護士との討論2
★「親子の面会を阻む弁護士との討議3
★「親子の面会を阻む弁護士との討論4

*******

そして、その後の経過としまして、私は子供との面会を求めるため、平成22年1月12日に相手側代理人である「F法律事務所」(この記事をアップした時点で、何故か、法律事務所の名称が変更になっていました)へ、電話で問い合わせをいたしました。


◆『相手側(親権者になった元妻)が連絡を入れてこない』


※私から弁護士への問い合わせ内容
 1.和解勧告(月1回の子供との面会交流)に従ってほしい。
 2.子供と会わせないことは、諸外国では罪になる。

※U弁護士の返答
 1.慰謝料の支払いのことで、もめた事が原因かもしれない。
 2.問い合わせがあったことだけは伝える。
 3.子供と会わせないことは、日本では罪にならない。

*******


本書では、私が離婚に至る過程の中で疑義を呈するようになった「離婚における問題点」を掬い上げながら解説しているところが散見されました。今回は、その点を中心に本書を紹介していこうと思います。
さて、本書の著者である棚瀬氏によると、日本における離婚の増加(三組に一組)によって、ある問題が社会問題として浮上したと指摘します。その問題とは、子どもが両親の離婚という夫婦間の問題に巻き込まれた結果、親権者でない方の親との面会が奪われてしまうという過酷な現実のことを指しています。そうした片親家庭で育てられることを余儀なくされた子どもたちに焦点を当て、本書はその弊害について、アメリカの実状と比較しながらですが、日本における離婚現場の整備状況を検証しています。日本の離婚の内訳によると、子どもが就学期前に離婚に至る夫婦が離婚全体(年間で約26万人)の約4割に達しており、そうした多くの家庭で、親権を奪われた一方の親と子どもとの面会交渉が不十分なものとなり、このことが、まさに子どもの心に様々な葛藤をもたらしていると警鐘を鳴らしています。ではなぜ、そのような理不尽きわまることが、まかり通っているのでしょうか。それについては、本文の以下の言葉を引用しておきます。


『 日本では、未成年の子どものいる夫婦が離婚した場合には、両親の一方を親権者として届け出ねばならないとの法規定がある。また日常の子どもの世話、つまり監護に関しては、法的には当事者の協議にまかされてはいるものの、実際は、親権者となった親が監護するという形になることが多い。・・・(中略)
特に、親権者であり子どもの世話をしている親が面会交流に強い抵抗を示す場合に、どのように対応していくのかに関して、難しい問題が生じてきている。・・・(中略)
日本は、一九九四年に子どもの権利条約を批准している。子どもの権利条約九条第三項には「締約国は、児童の最善の利益に反する場合を除くほか、父母の一方又は双方から分離されている児童が定期的に父母のいずれとも人的な関係及び直接の接触を維持する権利を尊重する」とある。この規定における「父母の双方から分離されている児童」とは、親からの虐待が認定されて親から分離されているような場合が考えられる。そうした場合でも、子どもには両親と直接的な接触を維持する権利があると謳っているのである。また父母の一方から分離されている場合とは、離婚後に片親と分かれて暮らすような場合が想定されており、こうした場合でも、子どもには別居親との直接の接触を維持する権利があり、こうした権利を子どもの基本的な権利として保証したものと考えてよい。・・・(中略)
子どもの権利条約批准前の典型的な判例は、「両親間の不和・反目・葛藤があまりにも高い時には、そうした葛藤のはざまに子どもを立たすことは、子どもの情緒面の安定、ひいては子どもの精神的発育へ悪影響を与える」という理由から、あるいは「現段階では当事者間に面会交流を円満に機能させるための協力関係がなく、このまま面会交流を継続した場合には、子どもの健全な発育の妨げになる」といった理由から面会交流の申立自体が却下されることが多かった。批准後の判決は、「両親が子の親権を巡って争う時は、その対立・反目が激しいのが通常であるから・・・このような場合でもなお、子の福祉に合致した面会の可能性を探る工夫と努力を怠ってはならないというべきである」というふうに変わってきている。P126~P128  』


端的にいいますと、日本は法的に見た場合「単独親権制」を採用しており、親権者となった一方の親の裁量が優先されているといえます。その結果、離れて暮らしている親と子どもの面会が法的に保証されることなく、親権者となった親側の判断に強く左右されてしまうことになっているのです。しかし、アメリカなどでは、「共同親権制」が法的にも確立されており、たとえ離婚したとしても、離れて暮らしている親と子どもの面会交流権は保護されます。このことを裏付けるものとして、例えば、裁判所の発言の中で、『両親が別居・離婚して、監護権が一方の親に委ねられている時には、面会交流権は注意深く保護されなくてはならない。なぜなら、監護権を持つ親は自分の有利な地位を利用して、他方の親に対する子どもの愛情を遠ざける危険性があるからだ』というような意見が国民のコンセンサスにまでに至っており、したがって、子どもと親の頻繁な接触が「子どもの最善の利益」に相当するのだとの考え方が浸透しているからです。
夫婦が離婚しても、両方の親との親子関係を維持していくことが望ましいのは、言うまでもありませんが、こうした単純な事実でさえも、脇へ追いやられる日本の現状を危惧して、著者は以下のようにも述べています。


『 まず大前提としていえることは、離婚は「夫婦の別れ」ではあるが、決して「親子の別れ」ではないということ、そして「親の思い」と「子どもの思い」は決し同一ではないということである。こうした単純なことが離婚後に忘れ去られていることから、多くの子どもの不幸は生じてきているように思う 』


親と子どもの面会交流が、アメリカ並みに当たり前になるためには、民法(民法第八一九条)の改正が鍵を握ると思います。そうしなければ、現行の法的な拘束力ゆえに、理不尽にも親子の面会を第三者(悪徳弁護士など)から阻害される現実が絶え間なく繰り返されることでしょう。そうした悲劇を少しでもなくすため、私見ですが、土台から仕組みを改善する必要(共同親権制の確立)があると痛切に願って止みません。


本書はその他にも、片親疎外による子どもへの悪影響「PAS片親引き離し症候群)」、あるいはDV申立による審議なしの一方的な受理(アメリカでは、DVの専門家によって、その申立の真偽を行うなどの調査や更生プログラムなどが用意されている)が及ぼす親子の面会交流権の排除、さらには、子どもを連れての勝手な別居(アメリカでは拉致罪に該当する)など、事例を通しながら、家庭崩壊が子どもに及ぼす様々な弊害を紹介しています。子どもの視点に立ちながら、離婚(単独親権制)によって如何に子どもが壊れていくのかをプロセスに添って丁寧に書いており、離婚を考える上での良書のひとつと数えられるかと思います。

 
 

尼崎市議会「平成21年第2回定例会」

 投稿者:カムイメール  投稿日:2010年 2月27日(土)20時04分24秒
編集済
  平成21年9月11日、尼崎市議会で開催された「平成21年第2回定例会」にて、一般質問に立った田中純司議員が以下の質問を行いました。

1 福祉分野における不正請求等への対応と防止策について
2 介護保険料軽減にむけた財政安定化基金の活用について
3 市長の政治姿勢について


田中議員のご活躍については、『正義感の発露』でも紹介したところですので、詳しくはそちらを参照してくださいませ。
有限会社なかよしグループ」は、平成21年2月に介護報酬などの不正受給の事実が発覚し、県から事業所指定の取り消し処分が下されました。さらに尼崎市からは、介護報酬の返還命令を受けました。当該法人は、返還命令から半年以上が経過しているにも関わらず、それに応じない状態が続いています。
一般質問は、返還命令に応じない当該法人に対して、田中議員から尼崎市当局に質問が投げかけられるなど、それに対する市側の答弁がなされました。以下、その際のやり取り(会議録)の全文を引用します。皆さまへのご紹介が今になったのは、尼崎市議会のホームページに当該会議録が掲載されていなかったからで、ようやく最近になってアップされたからです。なお、引用元は『尼崎市議会』のホームページにある「尼崎会議録検索システム」からのものです。


引用開始

『  ○議長(蔵本八十八君)休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 発言を許します。 田中淳司君。
  (田中淳司君 登壇)

◆ 7番(田中淳司君) 緑のかけはしの田中淳司です。しばしの間、御清聴のほどよろしくお願い申し上げます。よろしくお願いいたします。
 まず、福祉分野における不正請求等の対応について、私は、多くの誠実な福祉関係事業者や事業者の方々のプライドと、水や空気と同じように清らかな福祉施策が必要不可欠な方々の尊厳を守るという立脚点に立ち、行政の的確な認識と明確な責任が示されることを期待し、質問いたします。
 昨今、新聞報道などにより、福祉分野における悪質・巧妙化した不正請求の事例が伝えられています。奈良県大和郡山市の医療法人雄山会山本病院を舞台にした生活保護受給者の診療報酬不正受給事件、これは実際には行っていない手術をしたかのように装い、診療報酬約170万円をだまし取っていたとされる詐欺罪で起訴された以外の案件を含めると、だまし取った額は約1,000万円になるというものです。また、ファクタリングという債権買取契約を締結した信販会社への巨額詐欺容疑で、日本柔整保険機構の元会長が大阪地検特捜部に逮捕されました。
 この尼崎市においても、介護保険サービス事業と障害福祉サービス事業を展開していた有限会社なかよしグループが、訪問介護事業では平成18年6月から平成20年8月までの間、利用者にサービスの提供を行っていなかったにもかかわらず、介護報酬を架空に請求し受領した、介護保険法第77条第1項第5号に該当する不正請求が確認されました。居宅介護支援事業では、平成18年6月から平成20年8月までの間に、同一法人が運営する訪問介護事業所のサービスに関し、実際の提供実績と異なる内容で給付管理を行い、訪問介護サービスの介護報酬の不正請求に深く関与した介護保険法第84条第1項第11号に該当する不正・不当行為が確認されました。介護予防訪問介護事業では、平成19年5月から同年11月までの間、利用者にサービス提供を行っていなかったにもかかわらず、介護報酬を架空に請求し受領した、介護保険法第115条の8第1項第5号に該当する不正請求が確認されました。居宅介護事業では、複数の利用者について、平成19年1月1日から同年11月20日までの間に訪問介護員が休暇中もしくは出勤簿記載の労働時間外であるにもかかわらず、当該時間中に居宅介護サービスを行ったとする、架空の居宅介護サービス提供実績記録表を作成の上で、介護給付費を請求し受領したこと。そして当該利用者については、平成19年12月、平成20年4月から6月の間、訪問介護員が居宅介護サービスを行ったとする虚偽の居宅介護サービス提供実績記録表を作成の上で、介護給付費を請求し受領した障害者自立支援法第50条第1項第5号に該当する不正請求が確認されたということで、これらの事業者としての指定取り消しに伴い、尼崎市から返還請求を行う予定の内容として、介護保険サービスの約160万円と、障害福祉サービスの約870万円の合わせて1,030万円である旨、平成21年2月25日、阪神南県民局生活部芦屋健康福祉事務所監査指導課により記者発表がされました。私がこの出来事に関して平成21年8月に市の担当課に確認したところ、指定取り消しを受けた当該事業者に対しては、何らの返還請求も行っていないということでした。 そこで、市長にお伺いいたします。
 本来、監査機関により不正請求が確認され、返還請求がなされるべき案件に対し、余りにも迅速性を欠いた対応であると思料いたしますが、記者発表から半年以上たっても返還請求行動が行われていない理由をお聞かせください。
 また、不正請求が確認され、返還請求がなされるべき案件について、例えば介護保険法第22条第3項に規定される加算金を賦する、賦さないことや、刑事告訴をする、しないなど、疑義内容の精査が市としてどのような基準と手順で行われるのか、具体的にお教えください。 そもそも、監査機関等により不正請求が確認されたということは、犯罪行為が確認されたことと同義であり、私は刑事告訴も視野に入れた対応も必要だと思料いたしますが、今回指定取り消しを受けた当該事業者に関しまして、悪質性については高いとごらんになっておられるか、御所見をお伺いいたします。
 まず、1点目の質問を終わらせていただきます。(拍手)

○議長(蔵本八十八君) 答弁を求めます。
 山本健康福祉局長。

◎健康福祉局長(山本博久君) 監査機関により不正請求が確認され、返還請求がなされる案件に対して、記者発表から半年以上たっても返還請求が行われていない理由は何かといった御質問でございます。御指摘の不正請求事案につきましては、兵庫県が不正請求を行った事業者に対し、平成21年2月28日付で指定取り消し処分を行ったものでございます。本市といたしましては、これを受け、まず利用者の生活支援の継続を最優先に、他のサービス事業者によるサービス提供の確保などに取り組んでまいりました。あわせて、県が既に確認した内容も含めまして、市として一からサービス提供に関する記録、訪問介護員の出勤簿、利用者の供述書などをもとに、請求内容を一つ一つ精査し、介護給付費等に係る返還金額の確定作業を行ってきたところでございまして、最終的には介護保険サービスで約160万円、障害福祉サービスで約1,270万円の合わせて合計約1,430万円となる見込みで、確定の後、今月中旬をめどに返還請求を行ってまいる考えでございます。
 次に、不正請求が確認された案件について、加算金を賦すか否か、あるいは刑事告訴するか否かなどの判断は、市としてどのような基準と手順で行うかといった御質問でございます。
 本市では、これまで不正請求が確認された案件につきましては、介護保険法第22条第3項及び障害者自立支援法第8条第2項の規定に基づき、すべての案件について4割の加算金を賦しております。また、刑事告訴をするか否かにつきましては特に基準等はなく、これまで事案の発生する都度、兵庫県や国民健康保険団体連合会等の関係機関と協議を行う中で、個々の案件ごとに判断いたしております。
 次に、今回指定取り消しを受けた当該事業者に関して、悪質性については高いと考えているかどうかといった御質問でございます。今回の事案につきましては、実際にサービス提供をしていないにもかかわらず、サービスを提供したかのように装うなどの行為が約2年間にわたって繰り返され、不正請求が行われており、単なる運営基準違反や改善勧告、改善命令の対象となる事案よりも悪質性が高いものと考えております。
 以上でございます。

○議長(蔵本八十八君) 田中淳司君。
  (田中淳司君 登壇)

◆7番(田中淳司君) 御答弁いただきました内容につきまして再質問をさせていただきたく存じます。
 今回の有限会社、当該事業者に対しては、刑事告訴されますか、されませんか。その1点を再質問とさせていただきます。
 続きまして、不正請求防止策の観点に立ちまして、御質問させていただきたく存じます。 大阪市では平成21年9月1日、市長をトップに健康福祉、総務、財政、政策企画の局室長や課長級職員により構成される生活保護行政特別調査プロジェクトチームが発足し、具体的な検討課題の内容としては、1、生活保護の抜本的改革に向けた取り組みといたしまして、生活保護の現状や市財政の影響等を分析するとともに、制度の抜本改革や財政措置の要望等に係る戦略を検討する、2、業務執行体制のあり方の検討として、急激な被保護世帯の増加に対応するケースワーカー等の確保のため、その方策を検討するとともに、生活保護担当職員のスキルアップ、事務改善方策について検討する、3、生活保護行政の適正実施、市民の信頼確保に向けた方策の検討、真に困窮する方への適正な保護の実施に努めるとともに、不正受給や不正請求などに対する厳正な対応方策を検討するというものだそうです。部局を超えて横断的に検討課題を共有し、取り組もうとする姿勢や、とりわけ1と3の項目の部分に関しまして、先ほど冒頭にもお話をさせていただきました奈良県の山本病院では、生活保護受給者の入院患者に占める割合が60%を超えていたとされ、奈良県内の病院では通常10%程度なのに対し突出していたことなどからも、データの収集と分析は、受給者を搾取する、いわゆる貧困ビジネスと呼ばれるものから守るという観点に基づき、尼崎市において取り組み検討課題に値すると思いますが、これらについて市長の御見解をお聞かせください。
 また、私自身はパーキンソン病という難病を患う83歳の祖母の在宅介護を行っておりますが、過去に通所介護施設を舞台にした不正請求案件に遭遇した経験がございます。福祉施設や介護施設内においては、家族などの第三者の目が行き届かなくなる場所でもありますことや、また利用者の意思能力、判断能力が十分でないこともしばしばあるため、事故や権利侵害等の問題事例が顕在化しにくい事情があります。福祉施設や介護施設においては、施設側が良心的であるか悪質であるかにかかわらず、客観的には利用者は生活のあらゆる局面で施設のサービスに頼らざるを得ず、やや誇張して言えば、生殺与奪の権を握られているというべき立場に置かれている中で、施設内における事故や権利侵害、不正請求などの問題事例を潜在化させないための不可欠な方策として考えられるのが、平成18年4月1日から施行された公益通報者保護法の活用です。例えば、各施設に対し、市としてモデル規定を作成し、施設の内規に公益通報者保護規定を設けるよう指導することや、市として施設職員やケアマネジャーなどに公益通報者保護法の趣旨、内容について周知徹底し、制度の促進を図るなどの取り組みが、中核市になり、社会福祉法人の監査指導も行うこととなった尼崎市に求められると存じます。
 そこでお尋ねいたします。現在、市の各担当課の公益通報者保護法に基づく具体的な対応体制と、市長の御所見をあわせてお伺いいたします。(拍手)

○議長(蔵本八十八君) 答弁を求めます。
 山本健康福祉局長。

◎健康福祉局長(山本博久君) この件について刑事告訴をするかどうかといった御質問でございます。本市といたしましては、まずは返還請求手続きを行い、返還させることを優先いたしまして、その返還状況等も見ながら、兵庫県や国民健康保険団体連合会等の関係機関との協議を行う中で判断してまいりたいと考えております。
 次に、データの収集と分析は、不正受給や不正請求に対する取り組み検討課題に値すると思うがどうかといった御質問でございます。生活保護制度の運用に当たっては、不正受給や不正請求によって制度そのものの信頼を失うことのないよう、適正に実施していく必要があると認識いたしております。そのためには、保護を受給する要件を満たすかどうかについて絶えず確認していくとともに、保護費の支給に当たっても過剰な給付が行われることのないよう、給付の必要性や妥当性について実態把握と検証を十分に行う必要があると考えております。
 具体的な取り組みの一例といたしましては、被保護世帯の収入を定期的に把握するための、税務部門と連携した収入調査や、嘱託医による診療内容の審査、さらにはレセプト点検による請求内容の確認などを行っているところでございます。また、こうした取り組みを通じて、これから得られるデータ等をもとに、頻繁に医療機関に受診するといった頻回受診のチェックなども行っております。
 今後ともこうした視点に立ち、運営の適正化に取り組んでまいります。
 次に、施設内における事故や権利侵害、不正請求などの問題事例を潜在化させないための方策としての、公益通報者保護法に係る具体的な対応体制についての御質問でございます。 公益通報者保護法は、公益通報者となる労働者の利益保護を図るとともに、事業者等における法令遵守を確保することを目的とするものでございます。とりわけ、社会福祉事業を営む事業者におきましては、サービス利用者の利益保護の観点からも、徹底した法令違反防止措置を講ずることが肝要であると考えております。 こうした中、公益通報を適切に処理するための指針として、内閣府国民生活局より、公益通報者保護法に関する民間事業者向けガイドラインが示されておりまして、事業者においては、同指針を参考に規定の整備、マニュアルの作成、組織体制の整備等の仕組みづくり、及びこれらの労働者等への周知徹底が求められております。
 今年度から法人指導課、各事業所所管課が協力して指導・監査を実施いたしておりますが、その機会におきましても取り組みが不十分な事業者に対しましては、その推進に向け必要な指導・助言を行っております。
 なお、事業者の法令違反が疑われる通報が行政に直接されることも想定されます。こうした場合は、関係各課の連携・協力のもと、通報者を初め事業関係者等に、許される範囲で詳細に状況の聞き取り調査を行い、場合によっては立入調査も視野に入れた対応を検討いたしますが、その際には通報者並びにサービス利用者の利益保護を最優先に、慎重の上にも慎重を期し、適宜適切な対応に努めてまいります。
 以上でございます。

◆7番(田中淳司君) 先ほど再質問させていただきました内容につきまして、再び質問させていただきたく存じます。
 当該事業者に対して、例えばその悪質性についてでござますが、これは警察においてでのみしか判断がしかねる案件と思料いたします。もう一度お聞きいたします。刑事告訴等も視野に入れた対応を検討されるか、あるいは県警等に相談等を行うか否か、わかりやすく御答弁をお願いいたします。
 続きまして、保険料軽減に向けた財政安定化基金の活用についてお伺いいたします。 介護保険制度が平成12年にスタートし、3年間を1期として数えますことから平成21年から平成23年度までは第4期となり、事業計画が作成されたとのことでございます。その第4期の保険料基準額は4,711円と第3期の基準額4,747円から36円安くはなったのですが、午前中の先輩議員の質問にもございました、全国平均額の4,160円に比べても高く、兵庫県内41市町の中では2番目に高い保険料基準額となっています。今回作成された介護保険事業計画書の介護保険会計予算・決算の状況を拝見いたしますと、第3期に県の財政安定化基金から借り入れを行った11億640万円も償還し、収支が均衡した状況であると書かれております。
 一方で、この財政安定化基金へはこれまでに拠出も行われてきたわけでございますが、尼崎市の第1期から第3期までの拠出金は合わせて3億3,432万4,582円となっています。平成20年度末で兵庫県の介護保険財政安定化基金の積立金は、運用益も合わせると127億8,041万7,000円という積立残高になっており、第4期に生じる交付・貸し付けに対応する十分な積立残高があることから、新規積み立ては行う必要がないという考え方を県は示されました。
 また、平成20年5月に会計検査院から厚生労働省へ、都道府県の安定化基金を適正な規模に保つよう、次の2つの改善処置が求められました。1つ目は、多額の未貸付等基金が発生し、都道府県が基金の一部を拠出者に返還することが適切と判断した場合に、基金規模を縮小できるような制度に改めること、第2に、標準拠出率の算定の考え方を都道府県に対して明確に示すとともに、各都道府県が拠出率を設定する際に、基金の保有状況、貸付状況等を十分に検討するなどして適切な拠出率を定めるよう、個々の都道府県の状況に応じて助言すること、つまり、基金が有効活用されないならお金を返還するべきだというものであります。基金の原資は国、県、市が3分の1ずつを負担する形で造成されておりますが、市の負担金は保険料、その保険料に原資を織り込んで造成されることになっております。市民の方々が大変厳しい経済状況の中支払った保険料が含まれることからも、形骸化した基金制度、県に対し返還を含めた協議等の場を強く求めていくこと、そして、兵庫県内で2番目に高い介護保険料のさらなる軽減のためにも生かされるべきだと存じます。市長の御見解をお尋ねいたします。
 以上、2つ目の質問とさせていただきます。
 保険料、先ほど不正請求で狙われたその保険料、またこの障害者自立法を発足しましてからこれは原資は税金となっておりますが、この保険料、税金等はあらゆる人が納めております。例えば、がんで本当に苦しんで、亡くなりそうな方でも収入さえあれば取られている、そういったお金なんです。そこに手をつけさせることが不正にあってはなりません。今、尼崎市は毅然とした態度を、不正請求を行うような事業所、またこういった取り過ぎた保険料とも言うことができるであろうこういった県の財政安定化基金について、強く返還等含めた協議を求めていっていただきたく存じます。
 つたない質問でお聞き苦しく申しわけありませんでした。ありがとうございました。(拍手)

○議長(蔵本八十八君) 答弁を求めます。
 山本健康福祉局長。

◎健康福祉局長(山本博久君) 刑事告訴も視野に入れて警察に相談するつもりはあるかといった追加の御質問でございます。
 先ほどもご答弁申し上げましたとおり、まずは返還請求手続を行って返還させることを優先させていきたいと考えております。その返還状況を見ながら、先ほど申し上げました兵庫県等とも協議を行う中で判断してまいりたいと考えておりますが、その際、御指摘の県警とも相談して対応してまいりたいと考えております。
 次に、県の介護保険事業に係る財政安定化基金は、市民が支払った保険料も含まれることから、県に強く返還を求めるとともに、介護保険料の軽減に生かすべきではといった御質問でございます。
 財政安定化基金は、介護保険の財政の安定に資する事業に必要な経費に充てるために設置されております。平成20年5月に、会計検査院が厚生労働省に対して、安定化基金の規模を適正に保つよう改善措置を求めたことを受けまして、兵庫県におきましては平成20年度末の基金残高128億円という規模が現時点では適正な規模であると判断し、平成21年度から23年度までの現在の今の第4期でございますが、第4期の介護保険事業計画期間中の安定化基金への拠出金を各自治体ともゼロとなるように、県条例を一部改正したところでございます。その結果、21年度からの保険料につきましては、拠出金に係る負担が生じないこと、第2期の貸し付け等の割合が高率であったことや、市・町の介護保険財政が悪化した場合の財源を確保しておく必要があることから、県に対しまして本市の拠出金の返還を求めることは考えておりません。
 以上でございます。  』


終わり
 

正義感の発露

 投稿者:カムイメール  投稿日:2010年 2月27日(土)18時33分3秒
編集済
 


暫定的に、この掲示板にアップいたします。

尼崎市議会の「平成21年第2回定例会」で一般質問に立った田中議員は、以下の内容の発言を行ないました。

尼崎市議会 議会中継
http://www.discussvision.net/amagasakisi/2.html

9月11日の「一般質問」をクリックする。次に、画面右側の一般質問の中から、田中淳司(緑のかけはし)議員の横にある映像をクリックしてください。


1 福祉分野における不正請求等への対応と防止策について
2 介護保険料軽減にむけた財政安定化基金の活用について
3 市長の政治姿勢について


発言の中で田中議員は「有限会社なかよしグループ」の不正受給を取り上げ、平成21年2月に県の監査によって不正の事実が発覚してから半年を経ても、尼崎市が当該事業所に返還請求をしていないことを指摘されました。さらに、田中議員は介護報酬を不正受給した事実の重さを受け止めた上で、尼崎市は当該事業者に対して、刑事告訴を視野に入れた処分を検討すべきであると主張されました。



既にご承知のように、私は「なかよしグループ」の不正受給問題について、プログ『良人の部屋』で多くの方々に訴えかけていました。しかし、「なかよしグループ」の経営陣は反省しないばかりか、不正受給の事実を認めることもなく、こともあろうに不正受給は「元従業員が勝手にしでかしたこと」とすり替えるまでに至りました。そして、その上でプログに実名を記されたとして、刑事上の「名誉毀損」で私を告訴するという逆襲に転じてきました。
こうしたことは、介護の現場に従事する弱い立場の従事者が、勇気を奮って不正の事実を告発しても、不正業者が自分の置かれた強い立場を悪用し、内部告発者に対してのいやがらせを周到に行っているという典型的な見本になる事例ともいえるでしょう。
そうした事実も苦慮してのことなのか、田中議員は内部告発者を守るシステム作り(公益通報者保護法)についても言及されていました。

ところで、田中議員は今年5月に行なわれた尼崎市議会議員選挙に立候補され、見事に初当選することになった新人の議員さんなのです。この若手の新人議員さんが市民の声を「庶民の目線」で代弁され、尼崎市行政の健全化の一翼を担う逸材であることは間違いのないことなのでしょう。

田中じゅんじ氏のブログを紹介しておきますので、田中氏の詳細を知りたい方はブログを参照してください。

尼崎市議会議員 田中じゅんじのスクラム

さて、9月11日の尼崎市議会定例議会で始めて質問に立たれた田中議員の発言に対し、私なりの卑見を述べると、市行政にも一石を投じる貴重な発言であったと評価しています。
「田中議員の発言が、何故、貴重な発言だったのか?」
それは、一口で言えば市行政に対して迅速な対応を求めたことといえましょう。
承知のように、「なかよしグループ」は平成21年2月25日に、阪神南県民局の監査によって、事業所の指定の取り消しと不正請求の返還命令がくだされました。(『記者発表資料』2009-2-25)しかし、返還請求をするべき尼崎市が県の処分の発表後、半年を経過しても当該事業所に対して返還請求を行なわず、いわば放置したままの状況が続いていました。さらに、田中議員は議会での一般質問の発言の中で、悪質な不正事業所に対しての再犯防止の観点から、市行政が『刑事告訴』も持さない態度で臨むべきで、その是非についての回答を尼崎市に求めたことが上げられます。
つまり、緩慢な尼崎市の対応を問題にした上で、市に対して迅速性や的確性を求めたことは市民レベルで考えた場合でも全く正しいことだといえるのです。

私の拙い体験からですが、そのことを裏付けしてみますと、「なかよしグループ」の不正受給問題などについて、これまで私は、他の市会議員や行政監督庁をはじめとした様々な機関に相談してきましたが、それにも関わらず、彼らは往々にしてその重い腰を上げようとしませんでした。こうした行政機関の対応は、極端に言えば、当事者の問題を真正面から受け止めることなく、形式的な対応に固執するだけで、むしろ匙を投げて「見てみぬフリ」をするような対応にも映りました。
そのような現実を目の当たりにした当事者は「何をやっても無駄なこと」だと、必然的に泣き寝入りを強いられる方向へむかうことになりかねませんし、最悪の場合ですと、目の前の不正をやり過ごすことが不正を温床化させ、このまま不正が陰で継続することに繋がっていったのかもしれません。だから、不正を氷山の一角として片付けようとし、お茶を濁すことは、世の中が益々腐敗していく様相を呈すことにもなりましょう。

こうしたように、すべてをやり過ごしてしまい、楽なほうへ流れてしまう風潮がある中で、「不正受給」問題を取り上げ市行政に答弁を求めたことは、繰り返しになりますが賞賛に値することであると考えます。私は、こうした善行を世間に理解を求めていく必要があると思うのです。一方で、その反動としてですが何も行動を起こすことのない者からの嫉妬や羨望のために無駄な労力を使うこともでてくるでしょう。「ええかっこしやがって」という無理解な声が田中議員の耳にも入ってくるかもしれませんが。
田中議員のように不正問題に対して、正面きってメスを入れることは誰もができる行為でないということを私達は肝に銘じなければなりません。

利害関係に縛られず、淡々と市民のために働く議員さんこそが「本物の議員」として世間に認知されるよう、あるいは今後も「正義のヒーロ」が続けとばかりに、正義感旺盛な市会議員が尼崎市に輩出し続けることを期待しています。


高野和明著『グレイヴディッガー』講談社文庫より

『 現体制に与する権力者が犯罪行為に手を染めた場合、それを追及することすらも反対制のレッテルを貼られて公安調査の対象となる。そうして権力機構は、汚職追及の手から逃れ、腐敗の一途をたどっていく。汚濁を好むドブネズミの世界に、自浄作用は期待できない。(P328) 』
 

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